2010年7月8日の記事一覧

近畿児童自立支援施設野球大会で感動のゲーム(≧ε≦o)  in 奈良

今日は奈良まで行ってきました(^。^;) 奈良です奈良っ 平城遷都1300年の記念の年を迎えている奈良です(^^) あの、鹿なのか大仏なのか〜?な、「せんとくん」がいる奈良ですo(^ヮ^)o

近畿は今や日帰り圏内っ ホントは泊まりでゆっくり行きたいですが、子供らいるので早々家を空けられませんっ 今日も一応、早朝に朝ご飯の用意や今日のスイミングに持っていくお握りやらは用意して出てきましたが、、、

新幹線に乗っている6時50分ごろに小僧から電話があって、「ママ! スイミングの方じゃなくて、学校のプールの方の水着がないんだけど!」 「あ、あれ、2階の洗濯物まとめたところにおいたまんまだわ〜そこみて!」って(*^。^*) 

でもまぁ、ある程度は自分たちで用意したり準備したりできるようになってきたから、ママは助かってます(*^^*)

ということで、今日は朝イチの新幹線に乗ってまず京都へ。そこから大和路特急に乗って奈良まで移動。奈良駅には今回、「見に来てください!」と連絡をくれた明石学園(兵庫県)の指導員をしている小林くんが迎えに来てくれて、奈良市の鴻ノ池球場へ。そこで近畿児童自立支援施設野球大会をみてきました!

「児童自立支援施設」ってどういう施設かというと……その名のとおり、児童(15歳以下)を自立させるよう支援する施設。その「児童」とは、何らかの問題を起こしてしまった非行少年少女たち(中には親からの虐待されて…という子もいる)です。

児童福祉法に基づいて都道府県などが全国に58カ所設けているもので、いろんな過去を持った子たち、学校にそういう子がいるだけで学校崩壊を招いてしまったり学校全体を大きく揺るがせてしまう、そんな子たちを受け入れています。

今回はそんな施設の一つ、明石学園で指導員をする傍ら、野球部でお手伝いコーチをしている小林くんから「ぜひ見てほしい中学生の野球がある」「こういう中学生の野球があるってことを瀬川さんに見てほしいんです!」と連絡をいただき、私も「ぜひ見てみたい!」と奈良まで行ってきたというわけです。

兵庫県立明石学園は明治42年に創設された歴史ある学園。「県立土本学園」〜「土山学園」〜「農工学校」〜そして「明石学園」と名前を変えながら約6000人を超える非行少年といわれる子供たちを入園させ社会に送り出してきた施設です。

学園の中にいくつかの寮があり、子供たちはそこで夫婦の職員のもと生活しています。それを「小舎夫婦制」というそうで、夫婦が子供たちの両親代わりになって1夫婦最大12人の子供たちのサポートをしていくんですね! 両親代わりですから、24時間365日体制、勤務時間などなくいつでもどこでも子供たちの親代わりなのだそうです!すごいです!

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

ちなみに、そんな明石学園を紹介してくれた小林くんは以前、インドネシア代表チームが来日したとき、それを取材に行った時に出会った青年。インドネシア代表監督を日本人の野中さん(日大三高OB)がされていたという話は、そのときのブログにも書いたと思いますが、そのとき、国際武道大学野球部だった小林くんもインドネシアに渡って野中さんの手伝いなどをしていました。

卒業後、小林くんは再びインドネシアに渡り、つい最近までそちらで野球指導をしていましたが、今年になって日本に戻ってきて、今は兵庫県の臨時職員という形で明石学園の野球部の指導にあたっています。小林くん、これまでいろんな経験をしていて、小林くん個人の話だけでも本が1冊書けてしまうんじゃないかというぐらい。そんな素晴らしい青年です。

::::::::::::::::::::::::::::::::::::

さて、今回の近畿大会への出場チームは8チーム。そのうち上位2チームは全国大会に出場できるそうで、開会式前から各チームの選手たちはメラメラと燃えあがっている様子! 

だからといって、表情が怖いということもなく、球場の周りですれ違ったりすると、見ず知らずの私にもちゃんと「おはようございます!」と笑顔で挨拶してくれる子もいたりして、とてもいい雰囲気なのです。正直、ここにいる子供たち全員が、過去に何らかの問題(事件など)を起こした子たちなの? と疑いたくなるような感じ。

でも、やはり指導員の方々に聞くと、「この子たちの過去を知るとなかなかすごくてビックリしますよ。窃盗、暴行、リンチ、住居侵入、家庭内暴力って・・・・・・」。 「でも、施設に入ってきたときは、みんな目つきも悪いけど、だんだんと柔らかくなっていくんですよ」とも教えてくれました。

問題を起こすということは、やはりその子自身というよりは、環境がそうさせているのかもしれません。だから大人が環境さえ整えてやれば、子供たちはまた本来の純粋な目に戻っていくのかもしれません。今日、見た子どもたちは私がふだん見ている中学生となんら変わりはない、どこにでもいる中学生だったもん!

そんな中学生たちの野球(軟式)、レベル的にはとてもとてもなんだろう……と思っていたら、その明石学園のエースの試合前のピッチング練習をみて驚きました! 左腕なのですが、肘の使い方が柔らかく、とてもいい球を投げるのです! 

さらに、試合前に外野でキャッチボールをしている群れの中で、背番号2の選手くんを見てまた驚きました。体は小さいけれど、体に力があって、投げ方もいいし肩も強い。私が普段みているシニアやボーイズの中にはいっても十分通用するぐらいのレベルです。聞けば学童野球時代には主力として全国大会ベスト4にまでなった経験があるそうです。やっぱりっ!

一方、相手の奈良・精華学院の方もバッテリーがこれまたいいぞ! こちらは右本格派でキャッチャーも強肩です!

そんな明石学園対精華学院の試合は、1点を争う好ゲーム!

精華学院 200 000 0=2
明石学園 100 002 =3

得点経過はこんな感じ。これをみれば、終盤逆転劇があったんだな、とはわかっていただけると思いますが、この7イニングの中に、いろんな思いや気持ちが詰まっていた試合だったような気がします。本当に、しびれて感動して、泣けてきてしまいました。

余談ですが、毎朝、化粧をするとき、その日、「泣く可能性がある日」は、マスカラをつけないようにしている私。。。(;^_^A 例えば、感動ものの映画を観るとか、高校野球や中学野球の夏の大会でもらい泣きしそうな日など(;^_^A  でも、今朝は「まさか今日は泣くことなんてないだろう」と思って、軽くマスカラをつけて出かけてしまいましたっ

それがすっとこどっこいっ 猛暑の中での、彼らの熱い熱い熱い戦いに、もう涙が止まらなくなってしまって、何度も涙をぬぐってしまいました。いや〜汗と涙でぼろぼろでしたσ(゜∀゜*)

実は、そんな彼らの戦いぶり、彼らの熱い夏を某雑誌で取り上げさせてもらいたいなと思っているので、今日起きたこと、みたことの全部は書かずにおこうと思っていますっ すみませんっ 

でも、とにかく、いろんな過去を持ちながら、それでもこういう施設にやってきて、そして新しい目標をみつけて、そして気持ちを一つにすればこんなゲームができるんだ、そんな大きな力をみせてもらいました。彼らには「感動をありがとう!」と言いたいです! いや、もう、試合後、そう彼らに伝えちゃいました!(*^。^*) いや〜「感動した!」って。まるで小泉もと総理みたいに!(*´艸`)

相手の精華学院のみんなにとってはとても悔しい試合となってしまいました。でも、彼らも最後まで素晴らしいゲームをしていました。諦めず、必死に!

それに、あの初回の4番・ファーストの選手くんが打ったホームランには度肝を抜かれました! 軟式で、あそこまで飛ぶんですね! レフトの91メートルのフェンスを超え、95メートルぐらい飛んでましたよっ いや〜ビックリ!! 

全部は書かないでおこうといいながら…もうちょっとだけ(;^_^A 

6回裏に逆転打を打った明石学園の6番・ファーストの選手くんは、試合前、指導員の方に「一番精神的に弱い子」と聞いていました。なので、その2死2,3塁の場面、その6番バッターはいい振りはしているものの、どうかな…という気持ちで見つめていました。

が、見つめる前に、その選手くんは初球をたたいてレフト線に逆転タイムリー! 生還した二人がホームベース付近で抱き合い、ベンチ前で監督とコーチが抱き合い、ベンチの中では選手たちがダンゴになって喜び合い、あのシーンが忘れられません。

試合後、「あいつが打つなんて信じられない」「まぐれ」「たまたま」との声があちこちからあがっていましたが、でも、「絶対勝ちたい、絶対絶対全国に行くんだ」みんなのその気持ちがあの選手くんのバットに乗り移ったんだと思います。

で、その選手くん、試合後に試合の話を聞いた後に、「ところで、なんでこの施設にきたの?」と聞いてみたら、「悪いことしちゃって…」って。で、「何をしちゃったのー?」って聞いたら、「ニュースにもなったあの○○の事件…」 

えっ その事件、覚えてるっ あの事件の加害者がキミ……一瞬、固まりそうになった私を横目に話を続ける選手くん、「で、そのとき、やっちゃった相手が、今、試合やってる○○の○○。この試合に勝ったら当たる!」って。

その相手の子は……大丈夫だったんだ……

さらに固まりそうになる自分・・・

でも、「そうなんだ〜」と普通に話をし続け、「今、振り返ってどうよ!」と振ると、「バカなことをしたなって思います」と。「あのときは何も考えてなくてイラッとしてやっちゃって…でも今はこうして野球で正々堂々と戦った方がいいって思えるようになりました」と。

なんだか、それを聞いて、またじーんとさせられてしまいました。

まだまだ、未熟なところはいっぱいある子供たち、一人になると何をしでかすかわからない子供たち、でも、仲間とこうして野球を通じて一つになることや仲間の大切さ、目標に向かって頑張るということ、いろんなことを
経験したり学んだりしているんだって。

明日、彼らは全国大会出場をかけて戦いますが、彼らの夏がまだまだ終わらないことを祈りたいと思います。ま、彼らが勝てば、相手チームの夏が終わってしまう…ので複雑なのですが。。。

:::::::::::::::::::::::::::::::::::

ちなみに、今日はその大会をみた後、近鉄線に乗って郡山市に移動し、郡山シニアの吉田監督さんの取材もさせていただきました!まったく別物での取材! 

郡山シニアの吉田監督の自宅は県立郡山高校の野球部グラウンドのすぐ隣り。自宅で取材をさせていただきながら郡山高校の練習が見れてしまいました! うちと明治大学Gも超近いけど、吉田監督と郡山高校グランドの近さには負けた〜☆(゜▽゜)☆

がんばれ宮崎! 頑張れ宮崎の高校球児!!

今朝の情報番組見てて、ビックリしましたっ 宮崎県の高校野球、なんとなんと、無観客でやるっていうじゃないですか! あの、口蹄疫の拡大を防ぐためとのこと。。。

今、宮崎が本当に大変な状況にあるっていうのはわかる。野球どころじゃないっていうのもわかる。でも。。。。なにそれーーーー!! ですっ(≧ε≦)

無観客ってなに? スタンドに誰もいない中でやるってこと?? どうも、選手の家族だけは入れるけど、その他は一切入れないとか。ブラバンやチアガールがないどころか、学校の生徒たちが普通に応援することも、先生たちが観に行くことも、中学時代の友だち、幼なじみの友だちが観に行くこともできない。選手の彼女も入れない! もしや、控え部員も入れないとか??

家族といっても、どこまでが家族に入るのか? どうも、両親しかダメで兄弟はダメみたいじゃないですかっ おじいちゃん、おばあちゃんは観れるの? ダメなの? おじいちゃんたちが孫の最後の夏の大会を見届けられるのか、、、、とってもとっても心配です。。。

観ることを楽しみにしていた人たちが観ることができないのもとても残念だろうけど、みんなに観てもらうことを目標に頑張ってきた選手たちが何と言っても一番無念でしょう。選手たちの気持ちを考えると・・・・涙が出てきてしまいます。

3年間、必死に頑張ってきて、自分がどんだけ成長したか、その成果を家族、学校の友達、先生、小学・中学時代の指導者、一般の人たち、その他、みんなに見てもらいたかったことでしょう。最後の夏、ブラバンの中、チアガールの応援のもと、打席に入りたかったことでしょう。かわいそうで、なりません。

大会の模様はサンマリンの試合についてはテレビ中継はあるようだけど、ひむか球場の方はないとか。。。アイビースタジアム入場できた親御さんがビデオでもとって、それを関係者で見るということになるのかなっ やっぱり、リアルタイムで、いや、ナマで見たいですよねー。。。

九州担当のプロのスカウトさんも困っちゃってますっ 宮崎は、今年も好素材の選手が多いそうですが(下級生にも多い!)、一番みたい夏の予選で見れないのですから……。選手たちの進路にも関わってきちゃいますね。。。

5月ごろからは練習試合もできなくなってしまい、夏の大会ができるかどうかもわからないという状況。「無観客とはいえ試合ができることだけでもありがたい」という声も聞こえてきています。でも、やっぱり無念です。

消毒を徹底するなどして、何とかならないものでしょうかー。こういう時だからこそ、高校野球で盛り上げるというか、高校野球をみて、球児たちがそんな中でも頑張る姿をみて、県民の皆さんが元気になるってことにはつながらないのでしょうか・・・。

でも、他のイベントも続々中止になっている中、野球だけ特別扱いするっていうのも無理なんでしょうね。県民の方に話を聞くと、「球児には申し訳ないけど、野球どころじゃないっていうのが本音だ」とか「本当は家族も入れず完全な無観客にしてほしいぐらいだ」「今、宮崎は生きるか死ぬかの状況なんだから!」との声も聞こえてきます。そんな中、やれることだけでも幸せって思わなきゃいけないんでしょうかねっ

ほんとにーー東国原知事〜何とかならないんでしょうかー!いや、東国原知事はもうやれることはみんなやったんでしょうね。国ですよ、国! 菅さん、何とかしてあげてくださいよ! 菅さんじゃなくてもいい、自民党でも社民党でも誰でもいいから宮崎を何とかしてあげてください! というか、なんでもっともっと早くに対処をしてくれないんでしょうか! なんか、怒りがこみ上げてくる!(≧ε≦o

わたしはこの問題が発生したときからとてもとても気になっていて、5月中旬に宮崎に2泊3日で行って、宮崎の人たちとたくさん話をし、どんだけ大変なのか、テレビや新聞で報道されている以上にこの問題が深刻だということを肌で感じたこともあって、その後も宮崎のことが気になりまくりなんです。

帰京後も宮崎の方々の話を聞くたびに、何とかしてあげたい、私にできることはないんだろうか…そう思ってきたけれど、こんなちっぽけな自分には何もできることがなく、情けないやら悔しいやら。。。さっき、誰でもいいから何とかしてあげて!って書きましたが、本当に何とかできる人がいたらしてあげてください! お願いします!そんな気持ちです。

:::::::::::::::::::::::::::::

宮崎滞在中には、地元・宮崎ゴールデンゴールズのTさんに「いつなくなるかわからないから…今のうちにどうぞ」と地鶏のおいしいお店に連れていっていただき、宮崎地鶏のほか、宮崎牛もたんまりいただきました。本当においしかった! 女神ちゃまも「おいしい!おいしい!☆(゜▽゜)☆ってすごい勢いで食べていました。あれが食べられなくなってしまうのかと思うと、、、(ToT)

帰京後、さらに口蹄疫が拡大し、ごちそうしてくださったTさん、「あの時、食していただいてよかったです(ToT) 」って。そんな〜(≧ε≦) もう食べられないみたいじゃないですかっ 

でも、実際、今後のことなんて本当にわからない状況……宮崎で畜産業に携わる方々だけではなく、宮崎県民皆さんにとって今後どうなるかわからない不安な状況なんですよね。 

私の携帯は今、待ち受けが宮崎の日南で撮った写真になっています。取材と取材の合間に、レンタカーを飛ばして女神ちゃまと二人でサンメッセまで行ってきました。そこでみた絵の具で塗ったような青い空と、青い海。その中にドーンとそびえるモアイ。その前を走る女神ちゃま(^^) 

そんな写真をみるたびに、あの美しい宮崎をこれ以上、黒い涙で染めてはいけないって思います。

宮崎の球児のみなさん、大変な状況だと思うけど、負けないで頑張ってください。頑張っている人たちに頑張って!っていうのは心苦しいけど、でも、精一杯試合してください! 陰ながら、応援しています。。。。