南東北大学連盟の決勝戦を福島県本宮市のグリーンパーク本宮で見た後、タクシーに乗って二本松市の安達高校へと向かいました。
グリーンパーク本宮がある本宮駅から安達高校がある二本松駅までは電車だと東北本線で2駅なんですが、グリーンパーク本宮から本宮駅までが、まずタクシーで2,000円近くかかるし、東北本線は1時間に1本あるかないか…。タイミングが悪いと1時間半ぐらいかかっちゃうっ
それを考えると、4,000円ぐらいかかってもタクシーに乗って移動した方が30分かからずで行けるからいいんじゃないかと思いまして・・・。結局、料金は4,280円っ それは痛かったけどどうしても行きたかったので。。。
安達高校になぜ行きたかったのかというと。。。 原発の10キロにある浪江高校のサテライト校になっているんです。で、安達高校が7時間授業で、野球部の練習がミーティングだけの火曜日は、浪江高校野球部が安達高校のグランドを使えるとのこと。浪江高校野球部のみんなにどうしても会いたかったんですっ
つづきはあとでっ 先に原稿!
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ようやく続き☆
浪江高校野球部の選手たちがバラバラになってしまっている…という話は聞いていたのですが、その後、どうしているかなぁ・・・・と思っていたろころ、5月27日の朝日新聞、21面のスポーツ欄に、浪江高校の中里顕之選手(3年)のコメントが載っていました。
この「避難先を転々 それでも感謝」との記事!
そのコメントを簡単にまとめさせていただくと、、、、
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自宅が原発近くの福島県双葉町にあり、家族でさいたまスーパーアリーナ(埼玉県さいたま市)に避難、その後、旧騎西高校(埼玉県加須市)に避難。でも、浪江高校の仲間とどうしても野球がしてくて、お父さんに相談したら「思うようにやってみろ」と言ってくれたと。
4月25日から二本松市の岳温泉の旅館で3年生4人で共同生活をしながら、サテライト校になっている安達高校で勉強。野球の練習はそこから6キロのところにある野球場で練習していると。でも、道具が足りず、震災前のような満足な練習ができないと・・・・
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それを読んだら、もう黙ってはいられません・・・
さっそく、福島県の仲のいい高校の監督さんに電話して、浪江高校の監督の連絡先を聞いて、電話をしてみた。紺野監督さんは、私と同じいわき市出身で、磐城高校出身。私よりだいぶ年下の29歳。全く、かぶってはいませんが、磐高(いわこう)出身の紺野監督、磐女(ばんじょ)出身で、今は東京でこういう仕事していて、今回の震災で支援活動している者で…といえば何とかわかってもらえるかな…と。
恐る恐る電話したんだけど、やっぱり「何者ですか…」みたいな感じで・・・ そうですよね~ いきなり電話して「朝日新聞の中里選手のコメントみたんですけど、何かできることないですか…」といっても、怪しいですよね~(苦笑)
でも、避難先で頑張ってる選手くんたちに、何かしたい! 何かしたい! 道具提供じゃなくても、親元離れて生活していて食事も足りないみたいだし、もしかしたら、たまには焼肉とか食べたいだろうから焼肉ゴチしてもいいし、何かできることはないものか…!!
と、浪江高校の練習している場所へ押しかける計画を立てました(笑) どこまでイノシシなんだって感じですがっ そのまんまのイノシシ年の私ですっ はい(笑)
ちょうどそのとき、福島市の聖光学院の取材に行く予定もあったし、その帰りに本宮市にて東日本国際大対石巻専修大の試合を見る予定もあったし、本宮市と安達高校がある二本松市は駅で2つ。タクシーでも移動できる距離みたいだし、何とか寄ってみようと。ということで、押しかけたのでした~!
安達高校に行って、正門のところで女子生徒ちゃんに「校庭はどこ?」と聞いて裏にある校庭に回ってみると、キャッチボールをしていたとても礼儀正しそうな選手くんが寄ってきてくれて、「荷物をお持ちします!」と。「大丈夫だよ♪」にも「いえ、お持ちします!」と。なんて優しい選手なんだ~!! その選手くんはキャプテンでキャッチャーの佐藤大悟くん! ほんと、しっかりした選手くんでした!
ビニールハウスのようなところで練習していた紺野監督さんがきてくださり、ご挨拶。電話したときは、かなり怪しがられていましたが、「あの、山崎先生から瀬川さんのこと聞きました!」と。。。
山崎先生とは、かつて磐城高校の監督をされて、一昨年ぐらいまではいわき光洋高校の監督をされた方。その山崎先生が、今、浪江高校の教頭先生になっていて、その山崎先生から私のことを聞いて「怪しいものではない」とわかったようです(笑) 山崎先生、説明、ありがとうございます!笑笑
ということで、紺野監督から、浪江高校野球部の現状など、お話を少し聞かせていただくことができました。
もともと19人の部員がいたけれど、4人は転校(東京に二人、新潟に一人、県内の県北に一人) で、15人の部員全員が、浪江高校のサテライト校になっている安達高校の近くで避難所生活をしながら、なんとか野球の練習をしています。
朝日新聞に載っていた中里くんの家族は、載っていたとおり、さいたまスーパーアリーナから加須市の旧・騎西高校にて避難所生活。中里くんだけ野球をするために福島に戻り、仲間4人とアパートを借りて暮らしています。
みんな、綱渡りでここまでやってきました・・・
道具はいろんな方の支援で少しずつはそろっているようで、選手たちに話しを聞いても「大丈夫です! そろってきてます」というのです。でも、おフルなどが多くて、「満足な」道具とはいえません。。。
監督さんといろいろお話をさせていただくと、何が必要かといえば、やはり、お金。高野連の方から各校50万円の支援はあったようですが、間借りしての練習だと何かと雑費でお金がかかってします。ちょっと練習試合に行くとなればもう交通費がかかっってしまったり。
節約して節約してやりくりをしても、先立つものがなく身動きができないと。それでも「全員が無事で、野球ができるだけでも幸せ」とできる限りのことをしているようですが、やはり、困難な中での練習であることは間違いありません。
「道具は大丈夫です。もっと大変なところに差し上げてください」と監督はおっしゃっていたものの、「最後の夏の大会ぐらいは新しいバットで臨みたい・・・ですね・・・」とポツリ。選手たちが使っているバットをみると、やはり、使い古し…というものばかりで。。。
これは浪江高校に限ったことではないですが、いろんな団体が道具を集めて送る、という活動をしているようですが、やはり、自分たちが使わなくなったバットを送る…ということの方が多く、選手たちに人気のバットなどは届きません。それは送る側も、まだ自分で使いたいから。。。使っていないバットを送る・・・というのは、しょうがないですよねっ
転校せずに、「ここで甲子園を目指す!」と頑張っている選手たちのために、なけなしのお金で「夏の大会に向けて新しいバットを買おうかと思っていた」と監督がポツリとおっしゃっていたので、、、、、そのバットをママ記者野球基金から出させていただくことにしました! バット6本! 選手くんたちの希望の型番のバット!
これで元気を出して、テンションあげて練習して、夏の大会に臨んでください!! せっかくだから、1試合でも多くそのバットで試合してよぉ~!笑
せっかくなので、元気な姿を写真に撮らせてもらいました!
「何かポーズして!」に、「福島の形でも作ろうか……」と真ん中の選手くん。結局は、普通にガッツポーズ!
一列目の一番左側の選手くんが、朝日新聞に載っていた中里くん。一列目真ん中がキャプテンの佐藤大悟くん! 「人数は減っちゃったけど、最後まで頑張ります!!」
今年の浪江は志賀友輔くんという好投手がいて、一時練習ができなくて出遅れていましたが、またどんどんよくなっています!
後ろで見守るのが磐城高校野球部OB、熱血・紺野監督!
たまたまこの日、山崎教頭先生もきていて、お会いすることができました! ピッチャー育成に定評のある山崎先生、志賀投手をみて、「おぉ~よくなってるなぁ~!」
ビニールハウス内で打撃練習をする浪江高校ナイン。この安達高校をを使わせてもらえるのも火曜日だけ。貴重な時間ですから、みんな真剣! あとの日は、近くの野球場にて練習となりますが、そっちは練習環境がそろっていないようで・・・・ここでの練習時間はほんと、貴重なんですね。
こちらは安達高校の1年生部員たち。火曜日は先輩たちが7時間授業。その後はミーティングだけだそうで、1年生たちは自主的にスイングをしていました!
こんな感じで、福島の高校球児たちは、助け合いながら頑張ってます! 私たちも、助け合いの気持ちで、彼らに何かしてあげられることをしていきましょう!!
帰りは、山崎先生が駅まで送ってくださいましたっ 歩けない距離ではないけれど、トランク持って歩くのは結構きつかったと思うっ 助かりました!
ちょうど電車がいってしまたところで、次の電車まで30分以上待つことになりましたが、待合室での地元高校生たちの会話がまた懐かしい感じがしてよかったです。私にもこういう時代があったんだなぁ。。。
締め切りラッシュの中のドタバタの訪問となりましたが、思い切って行ってよかった! その前に、思い切って連絡してよかった! あとは早めにバットを用意して送ります!!
がんばれ浪江高校野球部~☆