今日(もう昨日になりますが)、選抜甲子園に出場する32チームが決まりました。
今日の夕方から夜にかけては「おめでとう!(*≧∇≦)b」もあれば、「残念だったね……」もあり。この日に嬉し涙を流す人もいれば、悔し涙を流す人もいます。
まずは、「おめでとう!」の方から。
今日決まった高校の中には、中学時代に取材してきた選手くんたちがたーーくさんいて、一人一人に「おめでとう!(*≧∇≦)」を言いたい気分。わざわざ連絡をしてくれた選手くんもいて、興奮さめやらぬ声を聞くと私もなんだか涙が出てきちゃいますっ ほんと、よかったね!!
個人的には、当落線上にいた横高のキャプテン、尾関くんに「おめでとう!」と言いたいっ
彼は大阪の東淀川ボーイズ出身。進路を決めるにあたって相談に乗ってきた選手くんだっただけに、彼がずっと憧れてきた横高のキャプテンとして甲子園に行くことができたことは、本当に嬉しいです(涙)
ん? 報告の連絡がないぞ~!笑
監督さんの中にも、心から「おめでとうございます!」を言いたい方がたくさんいます。聖光の斎藤監督&横山部長、おめでとうございます! 浦和学院の森監督、おめでとうございます! 横浜の渡辺監督&小倉コーチ&平田部長、金子さん、おめでとうございます! 関東一の米澤監督&佐久間コーチ、おめでとう…… って、切りがないですね(^。^;)
でも、一番おっきな声で「おめでとーーー!!!(*≧∇≦)」と言いたいのは、やはり、早鞆高校の大越基(もとい)監督! 同じ東北出身でもあるモトイ、プロ時代にも取材してきたモトイ、そして46年会の仲間でもあるモトイです(^^)
モトイのこれまでの経歴をざっくり書くと…
仙台育英で甲子園出場。1番・ピッチャーとして甲子園準優勝。鳴り物入りで早大に入り、1年春から登板して活躍しながら、1年秋には退部、退学。あれは衝撃でした…。その辺りの話しも聞いてますがそこは割愛して…笑
その後、アメリカに単身で渡りマイナーリーグで野球をするんです。で、NPBのダイエーからドラフト1位指名を受けてプロ入り。4年後に打者転向。リーグ優勝に貢献する活躍もしたなら、日本シリーズにも出場。でも、32歳のときに戦力外通告…クビです。。。
悔しかったそうです。。。
当たり前か。
そんな彼がどんな人か…といえば、
東北人らしい人(^^) です。
かつての甲子園のヒーローだとか、プロでやってただとか、そういうことを鼻にかけたところはまったくなく、とっても純朴。腰が低いっていうのとはまた違っていて、素がいい人! 今も少年のような心を持った素朴さがあるんです!
でも、1本筋が通っていて、こうと決めたことはとことん頑張りるハングリーさも持ってる。け落とされても、け落とされても這い上がるハングリーもある。そこがかっこいいところ(^^)
そして、熱い人です! モトイには情熱があります! じゃなかったら、プロ野球選手をクビになってから、必死に勉強して教員免許なんてとれない。かつて半年だけ在席した大学の単位が少しだけあったにせよ、ほとんどは30過ぎてから必死に勉強してとったわけですから、立派です!
今回の甲子園だって、情熱を持って、本気で選手に接してきたからこその結果だと思います。まだまだこれがゴールだなんてモトイは思っていないはずだけど、第一の目標を達成できたのは、選手の頑張りや学校のサポートもあるでしょうけど、やはりモトイの情熱。
モトイは言ってました。「オレ、すぐ泣くんだよ。選手が一生懸命やってんのみると感動して泣いちゃう。辛くてもさ、やるんだよ、みんな。だから、オレもできることはやろう、一緒にやっていこうって思うんだ」と。。。
モトイが生まれ、幼少期を過ごした宮城県の七ケ浜は東日本大震災で大きな被害を受けました。私も2週間前に七ケ浜に行ってきましたが、まだまだ…な状況でした。そこで育ったモトイ、震災後すぐにでも帰りたかったでしょう。
でも、帰るのを我慢したそうです。なぜか……?? 自分が行ったところで何もできないから…?
いや、自分が預かっている生徒たち、選手たちをおいていくことができなかったんだそうです。「向こうのことは心配でいても立ってもいられないという感じだったけど、でも…こいつらをおいて行くわけにいかなかったんだよね」 モトイらしいです。
で、秋の大会、「故郷・七ケ浜の人たち、見ててください!」とばかりに、山口大会優勝、中国大会ベスト4。選抜甲子園に手が届くところまできたところで、我慢して我慢してずっと我慢してきた故郷に、年末になって初めて帰ったんですね。
そして、変わり果てた風景をみて、モトイは大泣きしたそうです。「ずーっと見て歩いたんだけど、もうたまんなくてね…」。家が流されてしまった旧友にも会ったそうですが、「なんて声をかけたらいいのかわからなくて…義援金を渡すのが精一杯だったよ」と…。
でも、そこでまたモトイにスイッチが入ったんですね。やるっきゃない!!と。
年明けの46年会で会ったモトイは、とってもとっても熱かったです!
甲子園球場の見学ツアーも一緒にしたけど、甲子園の三塁側ベンチにいるとき、甲子園常連監督さんたちに、「ここはこうなんだよ」といろいろと教えてもらったりして。で、「あーーーここでやりてー!」「できんのかなー!」「やりて~!!」と言い、もう、その顔はメラメラしてた!笑
そんなモトイ率いる早鞆高校…… 「ダイジョブだ!」「選ばれる!」とは思っていたものの、やはり今日はドキドキしました。
出場が決定すると……なんだかこみ上げてくるものがありました。涙がじんわり……。私もモトイに負けず劣らず、かなり泣き虫ですからねっ もぉ~泣きましたよっ ネットでの速報で、涙を流すモトイの写真があって、それを見て、また涙……
高校3年夏の甲子園決勝で帝京に負けて、人目をはばからず大泣きしていたのをよく覚えていますが、あの時のような悔し涙じゃない、今日は、うれし涙。涙の理由は違うけど、 22年たっても変わらず泣き虫で、変わらぬ情熱を持ってるモトイはかっこいい!
先日の46年会では、メッチャイケメンの山手学院・土井監督をモトイはうらやましがってましたが、土井監督もかっこいいけど、モトイもかっこいいじゃん!!(^.^)
☆☆☆
そうそう、そんなモトイの次の目標は… ま、甲子園で1回勝つとか、ベスト8だとか、優勝だとか、いろいろあるとは思うけど、その一つの目標がこれ。。。
「帝京に勝つことだね!」
なぜかって? 高校3年夏、夢の全国制覇を阻まれたのは、帝京だったからです。決勝で帝京に敗れているからです。
実は、先日モトイに会う前に、帝京の前田監督から伝言をいただいていました。
前田監督は、何かの雑誌か新聞かで、大越監督が「甲子園に出て帝京とやりたい。前田監督と戦いたい」と言っているのを読んだそうで、「あれを読んで嬉しくてね。僕も大越くん率いる早鞆とやりたいって伝えておいて」って。そんな大事な伝言を預かっていたのです!
それをモトイに伝えると、「ほんと?? うれしいな~!前田監督にそう言っていただけるなんて! まだまだ帝京と戦えるようなチームじゃないけど、そう言ってもらえたら、やりがいがあるもん!」と目を輝かせていました。
今回、帝京も選ばれる可能性もありましたから、帝京も早鞆も選ばれれば、もしかしたら、前田監督vs大越監督という対決もあったかもしれませんが、帝京は残念ながら選ばれず… 対決の楽しみは、今年の夏以降に持ち越しとなりました。
この春の甲子園で戦えないからって…帝京とオープン戦をする気など、モトイにはサラサラありません! 「オープン戦じゃ意味がない。甲子園で、前田監督が率いる帝京とやって倒すことこそ意味があるんだよ!」。
甲子園で帝京と戦うまでは、絶対オープン戦はやらないそうです!笑 そのへんのこだわりもまた、モトイらしいよね~(^^)
さあ、そろそろ朝刊がくる時間?? 各紙、どんな選抜情報を載せてくれているか、楽しみだわ~(^^)
:::::::::::::::::::::
一方で……当落線上にいながら落選してしまった高校、また、選抜された高校に各地区大会で惜敗してしまって甲子園出場ならなかった高校の選手くんたち、指導者、保護者、関係者にとっては、今日(もう昨日)はとてもとても辛い日でもあります。
正直、甲子園にいける、いけない、甲子園にいった、いけなかった、は大きな違いです。卒業して何年か立てば、時が流れていけば、それも受け入れられるかもしれませんが、今はまだ、特に当落線上にいて選ばれなかった高校の選手たちの悔しさはとても大きいと思います。
私のところにも「選ばれませんでした」「甲子園、行けませんでした」というメールが4件。
んな、選ばれなかったのはわかってるわい!!(-_-) と思いつつ、この悔しさのぶつけどころがないんだな、と思って、何度かメールのやりとりして胸の内を聞きました。
最後は「夏こそ行けるように頑張ります」
そうだよ。。。それしかないじゃん! 頑張るしかないんだよ! やるっきゃないんだよ!
モトイみたいに、け落とされても、け落とされても、それでも這い上がるハングリー、それがあれば、きっと人生に成功につながっていく。そう信じて頑張ってこー!!